用務員ぢょんたが日々勝手なことを書き綴っています。
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2008/05/31

自殺2(流行に乗り遅れるな)



自殺が非道徳的だと誰がいえよう。たとえば長期に渡って治る見込みのない病と闘ってきた人が自殺したらどうだろう。多くの人は同情するに違いない。坊主がよくやる(よくはやらんか)即身成仏だってそうだ。究極の悟りを開いて自ら土中に入定して仏になるらしい。これだって立派(?)な自殺だ。自殺する人の中には、不治の病に匹敵するような出来事や事情がある人もいるのかもしれない。

本でこんなはなしを読んだ。青木ヶ原に自殺者の捜索回収にいった人が地面にへたり込んで呆然としている人をみつけた。聞けば首を吊ろうとしたら、枝が折れてしまい地面に落下しておもいっきり尻を打った「ほんとうに死ぬかと思った」といったそうだ。多くの場合こんなものだろうし、その人もきっとその後、自殺は思いとどまったのではないだろうか。

自殺に関しての講釈はウィキペディアにたっぷり書いてあったので、興味がある人はそちらを読んでもらうとして、前回も書いたが、なにもいま、今日じゃなくてもいいだろう。明日だってあさってだって別に構わないんじゃないかい。とりあえず今日はブラッと海にいってみるとか、山にいってみるとか、そこにあった寺にでも泊めてもらうとか。いつもと違うことをやってみようではないか。

それでも、どうしても今日じゃなきゃダメという人は、チンポールでも六一〇ゲップでも用意してもらうとして、別にいつでもいいと思っている人に、ワシがとっておきの硫化水素より強烈なやつを教えよう。それは“タマゴ”と“しょうゆ”を混ぜるのだ! 炊きたてのドンブリ飯も必要だ。時間は皆が寝静まった0時過ぎがいいだろう。

お椀に入れたタマゴにしょうゆをそそぎ箸で勢いよく混ぜる。さらに用意したドンブリ飯にかけてさらに混ぜる。旨味ガスが発生した瞬間、一気にかき込めばしばらく放心状態になるだろう。血糖値が上がりだんだん眠くなってきたらそのまま逝ってしまいなさい。翌朝目が覚めれば少しは気が変わっているかもしれません。ちなみにタマゴの代わりに納豆でもよろしい。女性には紅茶とミルクのほうがいいかもしれない。

映画『ヒトラー(最後の12日間)』で、ヒトラーも自殺して、残された兵士も何人か自害していったとき、一人の将校が同僚にパンを渡しながらこう言った「とりあえず食え、いつでも死ねる」。

最後に、硫化水素は口臭やオナラにも微量ながら含まれているそうだ。材料が両方流されている下水はきっとたくさん発生しているだろうなぁ。まてよ!各地の温泉場じゃ危なくてカビキラー使えないじゃないか!

2008/05/30

自殺1(流行に流されるな)



話題沸騰の「硫化水素」。ほとんどのメーカーは材料(商品)を出荷停止にしたとか、ストアでは棚から消したとか、警察は作り方が掲載されているページを削除させたなど、いまや社会問題になっている。しかし自殺者は後を絶たない、断たないどころかうなぎ上りに増えている。

ハッキリいえることは「楽(?)に死ねるのだったら死にたい」と思っている人がいかに多いかということだ。痛かったり苦しいからいままで自殺に至らなかっただけで、苦痛を伴わないのだったらイッペン死んでみたいと考えている人が、もともと相当いたということを裏付けている。

だがはたして本当に“楽”なのだろうか。生き返って『全然苦しくなかった』と証言した人はいないのだ。身体がまったく動かなくても意識がないとはいい切れないだろう。よしんば一瞬で意識がなくなり、苦痛も伴わないとしても、あえて惨たらしい遺体(どこかに公開してあったらしい...)を他人にさらけ出すような死に方を選択できる人の気持ちは、ワシにはわからない。以前では楽に死ねそうな方法として一酸化炭素が多かったが(先日もアナウンサーの女性が...)今回のように流行ともおもえるほど連鎖はしなかった。

死というのはふつう苦痛を伴うのがあたりまえで、自殺しようとする人はその“死ぬ苦痛”と“生きる苦痛”を天秤にかけて、「死んだほうがましだ」と結論づけて行動に移す。それが楽だとなれば当然生きる苦しみのほうが重くなるし、ましてや辛い経験の少ない若い人は、些細な出来事も重く受け止めてしまうのは無理もないことだ。

ワシはこの歳になるまで真剣に死のうと思ったことは一度もない(死んでもいいと思ったことはある)。それだけ運のいい半生だったといわれればそれまでだが、ようは人生どれだけ感じられたかだと思っている。普段ニコニコしていられて、時々泣いてたまに怒って。いろいろなことに感銘を受ければそれはそれで楽しい。

孔子だったか論語にこんなのがある。

朝に道を聞けば夕べに死すとも可なり
(あしたにみちをきけばゆうべにしすともかなり)

人としての真の生き方を悟ることができたら、たとえその日のうちに死ぬようなことになっても悔いはないという意味らしい。真理や道徳の尊さや、それを学ぶことの困難さを説いた言葉だという。なんとまあスゴイ考え方だ。しかしどう生きようが誰だっていずれ死ぬ(近所の92になる荒川のジイさん以外は)。なにも今じゃなくてもいいだろう。 ....つづく

2008/05/29

スティング

(1973米)★★★★★★★7点


第46回アカデミー 作品賞他。舞台は1936年シカゴ。詐欺師の若者が、殺された師匠の仇を取るために伝説の大物詐欺師と組んで、ギャングのボスをひっかける、痛快イカサマ映画。『明日に向って撃て』のポール・ニューマン、ロバート・レッドフォードの名コンビが再び共演。

ストーリーがよく考えられていて奥行きがあります。何重にも仕掛けられているトリックに観ているこちらもだまされてしまいます。背景や街並も驚くほどリアルに再現されていて、セットなのか実際のロケなのかわかりません。

予備知識で“うまくいく”ことはわかっていてもドキドキさせられますし、なんども“そうだったのか!”と感心させられます。ロバート・レッドフォードもいい演技をしていますが、ポール・ニューマンがとにかくカッコいいです。現在も第一線で活躍中の二人(ニューマンは俳優は引退)、これからもがんばってほしいです。

レッドフォードがこの『スティング』を全編通して観たのは2004年なのだとか。。。

2008/05/28

揮発性の女

(2004日)★★★★★★★7点


片田舎でガソリンスタンドを営む未亡人の悦子。そこへ突然紛れ込んできたちょっと頼りない強盗。なんとなく警察にも通報せず、なんとなく一緒に暮らしはじめ、若いその男との生活は悦子にとってなんとなく華やいだものになっていく。無口でちょっとエロティックで感情を表に出さない大人の女性を石井苗子がみごとに演じています。

淡々とした会話。いかにも田舎にありそうなガソリンスタンド。おもわず笑える主人公の行動。ののんびりとした空気がなんともいえない妙な雰囲気をかもし出していてタイトルにふさわしい内容です。好みは分かれるところですがワシは好きだなぁ、こういう話。

2008/05/26

写真もネットで



今年のはじめにおこなった娘の結婚式の写真はお粗末なものだった。撮影したのは式場と契約している写真館で、プロのはずだが出来上がってきた写真は素人目に見てもガッカリするもので、家族から“ダメ出し”が出てしまった。かといって式場のほうへ「撮影した写真のデータをください」とは言えないので、やむおえずダメな写真をスキャナーで読み込んで、とりあえずPhotoshopで修正した(こちらは一応本職なので)。

さて修正したものをプリントに出すわけだが、デジカメに戻そうとおもってもうまくいかない。CDに焼こうかとiPhotoをいじっていたら、なんと「プリントを注文」というコマンドがあるではないか!オンラインで簡単に注文できるのだ。サイズや枚数を決めて注文ボタンを押すだけ。非常に簡単で後は出来上がった写真が送られてくるのを待つだけなのだ。

数日後届いた写真は、一度スキャナーで読み込んだものとはおもえないほどキレイな仕上がりだった。最近はプリンターの性能もよくなり自宅で美しい写真が印刷できるが、いかんせんインクや用紙が高い。しかもこんなに簡単に頼めるのであれば、ここぞという時は専門業者に頼むのもいいかもしれない。

写真はチロルチョコの『DECOチョコ』サービス。ブラウザ上で写真を送って文字を入れたりデザインしたりしてオンラインで注文できる。45個入り2,362円で自分だけのチロルチョコができるのだ(1個52円だとおもうとちょっと高いが...)。バレンタインディなどに自分の写真入りのチロルを送ったりすれば、ウケるのではないだろうか。そもそも誰からもらったかすぐわかる。

せっかく作った包み紙を捨ててしまうのはもったいないという人のために“チロルチョコ型マグネット”にする部品も売っている。

2008/05/25

大帝の剣


(2006)★★★★★5点
時は徳川三代将軍家光の時代。その昔、宇宙から飛来したといわれるオリハルコンという金属で作られた“三種の神器”をめぐって万(よろず)源九郎が大暴れ。原作 夢枕獏、監督 堤幸彦、主演 阿部寛のSFスペクタクル時代劇。仮面の忍者赤影をイメージしていただければわかりやすいかと。美しい天草四郎時貞(黒木メイサ)も出てきて花を添えています。

2008/05/24

メールの文字代



友人と話をしていて「携帯でメールを打つといったいいくらなの」という話題になった。現在ほとんどの携帯電話会社の料金はパケット制だ。1パケット0.21〜0.315円が多い。では1パケット何文字かというと、1パケット=128バイト(半角文字で128文字、全角で64文字)なので、おおざっぱにいうと64文字=0.25円ぐらいということになる。ただしEメールを送る際“これはメールのデータですよ”など他の情報も含まれるし、最小単位が1パケットなので、たとえ1文字のメールを送っても約0.25円かかるわけだ。

1文字でも1パケット、64文字を超えると確実に2パケット以上になる。約1円の4パケットだと200文字ちかく打てることになる。昔いっていた「メールは1通1円」というのはあながち間違ってはいないようだ。たとえば「了解です」などの極端に短いメールは0.25円。ふつうに打っても200文字くらいまでは1円と覚えておけばいいだろう。(この話は無料パケットサービスなどは無いものとして)

注意しなくてはならないのは、送った側ももらったほうも双方向で料金が発生しているということだ。よく「メールはなるべく簡単明瞭に」といわれている。親しい間柄なら4649(ヨロシク)や563(ゴクロウサン)もアリだろうし、若者などは(ネットでも)半角カナを使ったり「うp」「まs」など母音を省いたアルファベットを使用したりする。

ただワシの歳になるとさすがに上のような文字を使うと“キモイ”といわれるので、仲間うちでは次のようなメールを送ったりする。

ニイタカヤマヘノボレ 本日予定通リ○○ニテ打合決行ス 各自資料持参ノ上 午後八時全員集合願ウ
日本語ってスバラシイ!

2008/05/23

ナンバー23


ジム・キャリーには珍しい本格ミステリーです。古本屋でたまたまみつけた一冊の本。そこに書かれている内容に自分との共通点を見いだす主人公。『23』という数字に取り憑かれた男。物語と現実の境界がだんだん曖昧になってくる。

ありがちな種明かしと、ありがちではない結末が自然な感じで、うまくまとめてありました。なんでもかんでも23にこじつけるさまは観ていて笑えました。監督は『オペラ座の怪人』のジョエル・シューマカーですが、この作品が23本目にあたるとか。。。

このところ映画ばっかりダス。

2008/05/22

ラッシュアワー3

(2007米)★★★★★★6点


ご存知ラッシュアワーシリーズの第3弾、ジャッキー・チェン、クリス・タッカーの名コンビが笑わせてくれます。話はたいしたことないですが真田広之や工藤夕貴が登場してビックリしました。日本も重要なマーケットということでしょうか。今回はフランスが舞台ですが、ひょっとすると次回作は日本だったりして・・・

2008/05/21

笑う大天使[ミカエル]

(2005日)★★★★4点


川原泉の少女漫画を実写化。原作は読んでいませんがかなりの駄作です。運命のいたずらか超名門お嬢さま学園に転校してきた主人公。そんな頃、ちまたでは少女誘拐事件が相次ぐ。悪事の匂いが漂いはじめたとき3人のクラスメイトには神懸かりな能力が宿っていた。

間は悪いし話もつまらない。ただ脇役の平愛梨の演技には感心しました(+1点)。また佳境のバトルシーンも面白かったです。実写よりアニメにしたほうがよかったのでは。

2008/05/20

ブレイブワン

(2007米)★★★★★★★7点


夜の公園でチンピラどもに襲われ恋人を殺された女性は自らも重傷を負い長期入院の末やっと退院するが心の傷は癒えずに人が怖くて外出できず部屋に閉じこもっていてもしょうがないので勇気を振り絞って捜査の進行状況を聞きに警察に行った帰りに護身用にピストルを買ってからコンビニによったらそこで強盗殺人事件に出くわしてしまい自分の身を守るために犯人を射殺して逃げてしまいそして次々と。。。(読みにくいなぁ)

悪を裁くことができるのは誰なのか! 構成、演出、ストーリー全てにおいてよくできています。おもわず引き込まれて観てしまいました。相手役の黒人刑事(クラッシュに出てたおじさん)もうまいです。さらにいい意味で、想像していたエンディングとはかなり違ったので驚きました。とはいえジョディ・フォスター老けたなぁって感じました。演技はみごとでしたが、主演は彼女でなくてもよかったかもしれません。

本編とは別件の部分で、黒人刑事が自殺とおもわれる女性の話をしていて「俺の経験上、女は自分の顔を撃たない」、どこを撃つの?の問いに「ハート」と答えるところが印象的でした。

日本語ポスターのコピー「許せるか」には、作品の本質がわかっていない日本人のセンスのなさを感じました。

2008/05/18

ゴースト・ハウス

(2007米)★★★★★★6点


ノースダコタの古い一軒家に引っ越してきた家族が見舞われる恐怖の体験を描いたホラー。話は単純でわかりやすい、とっても怖くてお得な作品です。「呪怨」などの表現効果も取り入れてあって、ジャパニーズホラーも結構影響をあたえているんだなあと思いました。

内容からすると原題の『THE MESSENGERS』のほうが的確で、ゴーストハウスじゃちょっとねーという気がしました。「パニック・ルーム」「ザスーラ」のクリステン・スチュワートが大変美しくなって出ています。結構演技派です。

2008/05/15

ノーカントリー

(2007米)★★★★★5点


第80回アカデミー賞、作品賞他4部門受賞。で? という感じです。1980代のテキサス、メキシコを舞台に、麻薬密売に絡んだ大金をたまたまパクってしまった男。それを追う精神異常ともおもえる殺し屋、さらに両方を追う老保安官。

追跡劇は緊迫感があり見応えがあります。しかし映画の本質はそこにはなく、退職間近の老保安官を通して、昔と今の人間性や社会の本質を問いかけたかったのではないかとおもいます。

しかしながら、殺し屋の異常ぶりばかり目立ってしまって、ストーリーがバラバラな感じです。「え?あんたそこで死んじゃうの?」って場面が2回ほどありました。起承転結という流れを無視していて、見ている時はいいのですが終わってから心に残るものがあまりありません。残ったものは「あの後どうなったの?」という疑問と「人はあの場合そういう行動はとらないでしょう」という不満だけです。

「異常な殺し屋の物語」か「老保安官の人生訓」のどちらか一方に比重を置くべきだったとおもいます。ただトミー・リー・ジョーンズの老保安官役はシブかったし、ハビエル・バルデム演じる殺し屋は鬼気迫るものがあったので+1点。

原題は「NO COUNTRY FOR OLD MEN」です。「ノーカントリー」じゃちょっと辛いでしょ。

2008/05/14

ALWAYS 続 三丁目の夕日

(2007日)★★★★★★★★8点


これぞ大衆娯楽というにふさわしい心暖まる物語。昭和30年代、東京下町の人々の雰囲気がよく出ています。いくつかの物語が折り重なって展開していきますので、ともすると散漫になりがちな個々のストーリーを上手につなぎあわせながら綴っていると感じました。物語の柱は「時代」ということなのかもしれません。当時を知っている人間にはより感動が伝わるでしょう。

最新のVFXも見事です。冒頭のゴジラのシーンにはたまげました。
前作を観ていることを前提に作ってあるので注意が必要です。

2008/05/13

魔法にかけられて

(2007米)★★★★★★★7点


アニメと実写を巧みに織り交ぜたディズニーのミュージカルコメディ。魔法にかけられたお姫様(ここまではアニメ)が現代のニューヨーク(ここから実写)に飛ばされて巻き起こすドタバタ劇。とにかくディズニーです。おかしくてハラハラしてほっと心が温まります。ナルシストの王子がいい味だしてます。CGも見事でした。

2008/05/12

トミカのバナナ号(新車)



先日実家へ帰ったとき友人がとってもうれしいプレゼントをくれた。3月に出たばかりのトミカの『ジープラングラー』だ。色もワシが乗っているバナナ号と同じソーライエロー。さっそく東京へ持ってきて飾ってある。

排気量4000ccの輸入車の自動車税は年間66500円、リッター5kmいくかどうかの燃費、そしてこのところのガソリンの高騰。アメ車ならではの大味な仕様というか、大食らいというか、地球に優しくないことこのうえない。しかし好きで買った車だし、長年乗っているが故障もない。愛着もあるのでここは腹をくくって乗りつぶすつもりだ。

月に数日しか乗れないバナナ号。今度帰ったらちゃんと洗車してやろう。

2008/05/11

ブラックサイト

(2008米)★★★★★★6点


誘拐された人が縛り付けられた映像がネット中継されている。そのサイトのアクセス数に連動して死の仕掛けが稼働する。みんなが観れば観るほど死期が早まる! クシを指しまくられていて発信元はわからない。焦るFBI。次々と犠牲者が出てそして遂に・・・衝撃のサスペンススリラー。

すごいですねー、こわいですねー。なんともグロで悪趣味な設定です。でもありえないとはいえない内容なのでドキドキしっぱなしです。劇中の犯人は一応「殺人を犯す理由」があり、単に殺人愛好者ではなかったのでそれなりに納得もできました。ラストも迫力がありよかったのですが、もう少し時間をとって“まとめ”的なものが欲しかった気がしました。

実際、現実のネットでは首切り映像や死体サイト、子猫を切り刻んだり、先日はYOUtubeの子犬殺しの動画が話題になっていました。ワシは観ていないけど相当なアクセス数だったと聞きます。興味本意や刺激を求めてそういったサイトを観てしまう人の気持ちも多少はわかります。現実は映画なんておよびもつかないほど衝撃的なはずですから。

ただ、それをわかっていて、観てから“悪魔”だの“死ね”だのと中傷批判する人の気持ちはわかりません。痛みや苦しみを感じて、怒りや悲しみがこみ上げてくる人は見るべきではないのです(というかはじめから見られないとおもう)。酷さの程度をあえて確認する必要はないのです。まだ「面白くてしようがない」という人が観るほうが自然です。そういったサイコ野郎を嫌悪するためにも、そしてこの映画が現実のものにならないためにもこの映画を観て怖さを知りましょう。

2008/05/10

殯(もがり)の森

(2007日)★★★3点


妻を失った認知症の老人と、我が子を失った女性介護士のふれあいを通して人間の生と死を描いた劇映画。第60回カンヌ国際映画祭の審査員特別大賞「グランプリ」を受賞した。といっても、ワシには何も伝わってこなかった。

山林や農村のシーンが多く、美しい自然を舞台に生と死を問いかけたかったということはわかる。しかしながら意識して芸術的に作り過ぎである。台詞が少なく、声が小さく聞き取れない。無意味におもえるそれぞれのシーンがとにかく飽きるほど長い。内容や設定が説明不足であり、監督の「わたしは芸術的な感性が豊かでしょう」という声が聞こえてきそうだ。

そのわりにたいしたカメラワークも演出も感じられなかったし、冷えた身体を裸で温めあうシーンにはむしろ違和感を感じた。(ワシの感性が乏しいのかもしれないが)映画とは大衆娯楽であり万人に理解できるように作るべきなんじゃないかとワシはおもう。強いていえば美しい自然に+1点。

2008/05/08

スピーシーズ4

(2007米)★★★3点


あのスピーシーズの4作目。海外DVDしかなく日本では劇場公開していないらしい。 異星人のDNAを受け継いだ、混合種の美女エイリアンが交配の相手を求めて展開していくエログロSFホラー。

とはいえこの「4」。前作を観ていなくても単品で観れるほど単純なストーリーになっていた。ラスト黒バックにスタッフロールが流れはじめた瞬間「おいコラ!」と、おもわずわめき散らしたくなるほど突っ込みどころ満載の出来の悪さ。

もともとこのシリーズ、どことなくB級の匂いが漂いながらもそれなりに複雑なストーリーがあるからこそ楽しめる作品。それがとうとう内容がなくなってしまった。しかもちゃちな特撮でエイリアン同士のバトルものの果てに銃で撃たれて死んでしまうほど弱い。唯一伝承しているのはエログロの「エロ」のみ。

というわけで今回は2点!といいたいところだが、主演のおねえさんの美しい裸体に+1点。

2008/05/07

Uターン



再び東京へ戻ってきた。ひかり号で1時間20分、光の速さとはいわないが、さっきまで愛知にいたワシは2時間後には千代田区の吉野家で牛丼を食っていた。なんとも不思議な感じだ。

心地よい気候なので部屋までの3キロの道のりは歩くことにした。Uターンラッシュで混雑していた東京駅とは裏腹に、丸の内のオフィス街や皇居周りは、人通りもほとんどなく、高層ビルの明かりも消えてどことなく物悲しい雰囲気だ。

まるで青木ヶ原の樹海に紛れ込んだ自殺志願者のようにトボトボと歩きながらいろいろなことを考えた。この誰もいない空間が、明日になればスーツ姿の人々でアリのように溢れかえるのかと思うと、なんか滑稽でもあり、エネルギッシュでもある。どうしてそうまでして東京にしがみついているのかワシにはわからないが、とりあえず自分もあしたから頑張らねばと思いながらも、東京はあまり好きになれないワシだった。

2008/05/03

海外ドラマが熱い



LOST、HEROESなど数々の海外ドラマが何かと話題だ。先日レンタル開始になった『BONES』を6話観た。

美しい女性法人類学者が残された骨を元に事件を解決する物語だ。複雑なストーリーが小気味よく展開していくさまは、1時間とは思えないほど長く感じる。ただ、シリーズ物は話数が多いので全部観ようと思うと相当時間がかかってしまうのが悩みの種だ。