2008/12/05
理 もーいくつねると〜♪
こんどの元旦は1秒長いというのをご存知だろうか。3年ぶりにおこなわれる「うるう秒」というやつだ。
時刻の基準になるものは二つある。ひとつは地球の自転で、一回転すると当然24時間(86400秒)となる。そしてもう一つは原子時間で、セシウム133の原子の放射周期を基準に定められている。とまあ、なんとも小難しいが、早い話、原子時間のほうがより正確で、誤差は数十万年に1秒だというから驚きだ!
一方、天文時のほうは、地球の自転がさまざまな自然の影響により、ほんの少しずつズレるというのだ。ズレるといっても1日平均0.001~0.0015秒というからたいしたことはないのだが、だからといって正確な原子時だけを使っていると、何百年後かには「初日の出がお昼頃」になってしまう。
それではなにかと都合がわるいということで、ちゃんとそのズレを監視する機関があって、誤差が0.9秒を超えそうになると「次、そろそろやりますか!」てなぐあいに予定を立てて1月1日とか7月1日に実行するのだそうだ。
では、2010年1月1日のいつやるかというと、日本では朝の8時59分59秒だ。通常59秒のあとは00秒だが、この日だけは60秒が挿入される。58・・59・・60・・00・・となる。だからといって電話の時報を聞いていても体感できるものでもない、「九時丁度をお知らせします・・プッ・・プッ・・プッ・・プッ・・ポーン」というように「プッ」が一回多いのではなく、どうやら100秒前から1/100秒ずつ長くしてあるらしい(1秒が1.01にしてある)。
そんなわけで、たいへんお得な元旦だが、実感する方法がない。できるとしたら正確な時報の前で(どこにあるかしらないが)ストップウォッチを片手に8時58分ちょうどからスタートさせて、9時1分ちょうどに止めてみる。きっと181秒経っているはずだ。
楽しいことをしているときは時間が経つのが早く感じられる。逆にただぼんやりなにかを待っているときなどは、やたらと長く感じる。それはきっと、天文時でも原子時でもなく、自分時がほんとうに変化しているのかもしれない。寝てばかりいる猫たちの一日は人間と比べるとそうとう長いものなのだろう。
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