2008年/NHKドラマ/★★★★★★★7点
「時をかける少女」を代表作とする筒井康隆原作のSFテレビドラマ、全10話。1972年に同じNHKで『タイム・トラベラー』というドラマがあり(「時をかける少女」が元)子どものころ夢中になって観ていた覚えがあるが内容はさっぱり思い出せない。
この「七瀬ふたたび」も、マジーメな感じのするNHK臭さプンプンの出来で、たいへん楽しく観させていただきました。主演の蓮佛美沙子さんは清純な感じで好感がもてるし、ヒーロー役の塩谷瞬クンは、イケメンだしカッコいいです。大河ドラマにせよ朝の連続テレビ小説にせよ、さすがNHKはキャスティングにこだわっている印象をうけます。
超能力(未知能力と呼んでいる)で、人の心の声が聞こえてきてしまう火田七瀬(テレパス)を軸に、予知能力、透視能力、念動力、時間移動などの能力を持った人たちの心の葛藤を描いています。自分たちの存在意義を確かめるために謎を追い求める超能力者たちと、その力を利用しようと企んでいる者たちの思惑が複雑に絡み合って次々と事件が起ります。
NHKの青春ものにしては、ラストがかなりシリアスです。くやしいというか、つらいというか、せつないというか、それでもうまくまとめてあります。(ちょっと納得がいかないところもあるけど)
いやー、こういう超能力もの好きなんです。では、現実に「エスパー」はいるのか! 「いない」という懐疑論者は「いままで疑う余地のないそういった人物は誰一人、世に出ていない(自称はいるが)」といい、「いる」という人は「あるとしないと説明がつかない事象が多すぎる。いても危険すぎて世に出るわけがない」という。
どんなことでも、一般的に「ないことを証明するほうが困難」だ。ひとつ見つければ「あることの証明」になるが、ないことを証明するには、そのすべてを調査しなくてはならない。これを「悪魔の証明」というらしい。いずれにせよ、世の中わかってないことがほとんどなのだから「ある(のかも)」としておいたほうが夢があっていいじゃないか。
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