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2009/01/12

倒置法?



テレビで「菊池寛」の言葉を紹介していた。それ自体は向田邦子が自分のエッセイの中に記したもので、向田が小学生のとき学校でおこなわれた講演に招かれた際の菊池の言葉だそうだ。

『人を批評したり判断する時には欠点を先に言いなさい。「あの人は、人は好いが、だらしがない」というとだらしがない人ということになってしまう。しかし「だらしがないが、好い人だ」と考えれば世の中は楽しくなります』

ちょうど前日、妻と話をしていて同じようなことを言っていたので、偶然の妙を感じてしまった。妻が言っていたのは、魔夜峰央の漫画に書いてあった言葉だそうで、「隣のオヤジは働き者だけど、大酒飲みだ」というと単なる大酒飲みだけど、「隣のオヤジは大酒飲みだけど、働き者だ」というと難はあるが良い人物だということになる。

いわゆる「倒置法」とは異なるが、同じ形容詞や形容動詞の連続でも、うしろにきたほうの印象が強くなる。これは先の形容詞を「が」や「だけど」で打ち消しているためで、順番を変えるだけでずいぶん印象が違う。

いっぽう幼児教育だと、なにかを達成したときには「とにかくいっぱい褒めてやりなさい」そして、問題のあった箇所を「でも、こんどは○○できるともっといいね!」と、先におだてておいて、最後にそれとなく指摘をするという教えかたが一般的なようなので、上の方法がなんでも当てはまるというわけでもなさそうだ。

「あんたなんて バカでマヌケで 顔はわるいしスタイルもよくない 才能もないしお金もない 性格悪いし気が利かないし優しいところなんてこれっぽっちもないけど でも好きよ」(ってぇ、好きなのかよ)

2008/12/22

転訛



マンガンさんのコメントを受けてつくづく思いました「言葉なんていい加減なもの」だと。『富士』は「不死」あるいは「無事」が転訛したものだとか。たとえば、むかしの人が「あの山には霊験があり、登ると富と地位が得られるから富士ってどうよ」と、思いつきで言ったとします。それを聞いた人は、他の人に「そうなんだって」と伝える。そこですでに「不死山(ふしやま)」が「富士山(ふじやま)」に変化します。(ウソですが)

言葉はそうして別の言葉に、あるいは複数の言葉に変化してきたのだと思います。ですから、言葉のほとんどはむしろ元来の発音が訛った(変化した)ものだと言ってもいいでしょう。漢字が伝わる前から言葉はあったわけですから、のちに近い「音」の漢字が当てられたり、外来語が耳に聞こえたように表記されたり、または形態から、場所から、さまざまな条件の中から誕生し、流行していったのだと思います。

ほとんどの言葉には語源が複数あり、しかもその多くが現在とは「字」も「音」も異なっています。過去の文献などで証明されているものもあるようですが、だいたいは諸説あり、どれが本当か(またはどれもウソか)わからないのが現状のようです。語源由来辞典

そもそも『大和』はなぜヤマトと読むのか、邪馬台国(正式には邪馬壹国)がヤマトコクに変化したという安直な説もありますが、それじゃあなぜ「大和」という字を使ったのか。邪馬台国とか倭国(正式には倭奈)が出てくるのは中国の文献であって、日本の記紀にはそのような言葉は出てこないというのです。

『日本』だって同じで、もともと中国では、北のはてが「孤竹」、南のはてが「北戸」、西のはてが「流砂」、東のはてが「日下」という観念的な地理感覚があって、東方のことを「日下」と言ったのだそうです。それから当時あった扶桑国や倭国を統合してヤマト王権が出来て、八世紀初頭、大宝律令が確立されたときに『日本』という国号も定められたと言われています(「日下」を「日の本」という考え方から)。また、聖徳太子が「日出處天子云云」とかいって、隋の反感を買ったとかいう話もあり、当時から「太陽が昇る国」という概念はあったようです。

しかし、それすら推測でしかなく、どこかに「だから日本とした!」と書いてあるわけでもないので、実際のところはハッキリしていないのです。

そんなわけで、国号の由来すらわかっていない国の、言葉のひとつをとって「この説は間違っているか」と議論しても結論の出ない話だと思うのです。そういった証明は専門分野の言語学者や考古学者に任せておいて、一般人は「へーへーへー」とか「ありえねー」とかネタで盛り上がるのがちょうどいいのかもしれません。

カンボジア→カボチャ、アメリカン→メリケン、イクラ→ikra(ロシア語)など、外国語由来といわれる日本語もたいへん多いです。しかしそれすら、本当かウソか聞いた人が自分で租借するしかないのではないでしょうか。

もうじきにクリスマス。語源は「クリストゥス・ミサ」で、サンタクロースは「セント=ニコラウス」だと当たり前のように書いてありますから、きっとそうなんでしょう。

写真は、以前マンガンさんから聞いた「聖徳太子が持っているのは携帯電話ではないのか?説」(一度に10人との同時通話が可能らしい)
「なんかカッコよくなくなくない?」

2008/11/24

漢字って感じ



友人とレッド・クリフ(三国志)の話をしていて恥をかいた。ワシは関羽のことを「せきは」と読んでいたのだ。「せきはが一番カッコいい!」「せきはの槍はスゴい!」などと褒めまくっていたら、友人が「かんうだろ、おまえ漢字よめねぇな」といわれた。たしかにワシは漢字が苦手だが、誰だって間違いはある。そもそも羽生善治のことを「はにゅう」と読んでいたお前に言われたくねーよと言いたい。

ちょうど麻生総理の漢字の読み間違いが話題になっている。頻繁(はんざつ)、未曾有(みぞうゆう)、踏襲(ふしゅう)、 前場(まえば)、有無(ゆうむ)、詳細(ようさい)など、けっこう多い。一国の元首にしては漢字が苦手なようだ。しかしながら普通の人だってわりと読めない漢字はあると思う。上の「未曾有」だって、かなりの人が「みぞおう」あるいは「みぞうう」と思っているのではないだろうか。

だだでさえ読み間違えることのある漢字。書くとなればなおさら厄介だ。ほとんど書けない。パソコンを使うようになって書くことが減ったので、知っていたはずの文字まで忘れてしまった。特に普段使わない画数の多いものが、雰囲気だけしか出てこない。これを読んでいるみなさんはどうだろうか。

多くの人は間違えて覚えている事柄が多かれ少なかれある。あまり総理のことをバカだバカだというもんじゃない。国語の教師じゃないんだから、政治の事がしっかりわかっていればそれでよろしい。

むかし中国で戦争があって(三国志かどうかはしらないが)、負け戦で五十歩逃げた者が、百歩逃げた者を臆病者と笑ったそうな。オレのが判断力と脚が速いと、自慢するべきだろう。

ところで「右」と「左」の書き順は一筆目から違うのだが、どちらが「一」でどちらが「ノ」かご存知だろうか。ワシは知らない、というか聞いても忘れる。(右のひだりー、だ)

2008/08/04

ワタシのタワシ



『てのひら怪談』という本を読んでいる。これはネット上で誕生したもので、オンライン書店ビーケーワンが800字以内というルールで開催した「ビーケーワン怪談大賞」というのが母体になっている。一般の人が投稿した作品の中から優れたものをポプラ社がまとめたもので、百篇収録されている。800字という制限の中で、なかなかおもしろい作品もあるにはあるのだが、そもそもほとんどが素人が書いた文章なのだ。しかもいちいち文体が違うので大変読みづらい。

なかでも一番厄介だと思ったのは『私』という表現だ。“私”は女なのか男なのか、若いのか年寄りなのかいつまでたってもわからないのである。もちろんそんなことは必要ない場合もあるのだが、それでも読み手にイメージをわかせるのは大切なことだと思う。たとえばこんな文章があったとしよう。「そのとき私はかなり焦った。早くしないと娘をピアノへ送っていった妻がもうじき帰ってくる」・・・これなら私は男で既婚者、しかも子持ちということがすぐにわかる。

そこへいくとやはり漱石はすごい。冒頭で「我が輩は猫である。名前はまだない。どこで生まれたかとんと見当がつかぬ。」なのだから。

話は変わって、このところ単語を片仮名で表記するのをよく目にする。キモチ、ココロ、ヒコーキ、カワイイ、トモダチ、ビョーキ、キレイなどなど他にもたくさんある。たしかにこう書くと乙女チックやロマンチックだったり、レトロっぽかったりと何となく単語自体が、書いた本人のキモチをアピールしている。とうぜん「ワタシ」も含まれる。ふつうワタシ(アタシ)と書く男は少ないだろう。

だから自分の呼び方にはもっとバリエーションを持ってもいいんじゃないだろうか。おいらとかあたい、俺、僕、うち、拙者、それがし、我、自分、わらわ、他にもたくさんあるだろう。佐知子は自分のこと“さっちゃん”っていうし、ワシは、自分のことをワシという(ワシのふるさとではある程度の年齢になると皆、自分のことをワシという)。

そこで提案だが、一言でおおよその年齢、性別を表現できる「私」に代わる言葉は作れないものだろうか。いやいや、私のままでもいいから、せめて性別を含めない場合「私」で、男性は「わたし(わたくし)」、女性は「ワタシ(ワタクシ)」というのはどうだろう。。。やっぱダメ? タワシみたいだから? タワシってカワイイと思うよ。

【ニコニコ動画】たわしねこ2 荒ぶるたわしのポーズ

2008/05/24

メールの文字代



友人と話をしていて「携帯でメールを打つといったいいくらなの」という話題になった。現在ほとんどの携帯電話会社の料金はパケット制だ。1パケット0.21〜0.315円が多い。では1パケット何文字かというと、1パケット=128バイト(半角文字で128文字、全角で64文字)なので、おおざっぱにいうと64文字=0.25円ぐらいということになる。ただしEメールを送る際“これはメールのデータですよ”など他の情報も含まれるし、最小単位が1パケットなので、たとえ1文字のメールを送っても約0.25円かかるわけだ。

1文字でも1パケット、64文字を超えると確実に2パケット以上になる。約1円の4パケットだと200文字ちかく打てることになる。昔いっていた「メールは1通1円」というのはあながち間違ってはいないようだ。たとえば「了解です」などの極端に短いメールは0.25円。ふつうに打っても200文字くらいまでは1円と覚えておけばいいだろう。(この話は無料パケットサービスなどは無いものとして)

注意しなくてはならないのは、送った側ももらったほうも双方向で料金が発生しているということだ。よく「メールはなるべく簡単明瞭に」といわれている。親しい間柄なら4649(ヨロシク)や563(ゴクロウサン)もアリだろうし、若者などは(ネットでも)半角カナを使ったり「うp」「まs」など母音を省いたアルファベットを使用したりする。

ただワシの歳になるとさすがに上のような文字を使うと“キモイ”といわれるので、仲間うちでは次のようなメールを送ったりする。

ニイタカヤマヘノボレ 本日予定通リ○○ニテ打合決行ス 各自資料持参ノ上 午後八時全員集合願ウ
日本語ってスバラシイ!

2008/04/24

変換、変かん?



日本漢字技能検定協会は、第3回目となる「漢検"変漢ミス"コンテスト」を開催した。今回の“年間変換賞”はこれだ!

馬食い家内が象サイズになった。(うまくいかない画像サイズになった)☆

その他の作品

○○さんの質問は幼虫以下と思います(○○さんの質問は要注意かと思います。)☆
日本の卑怯100戦(日本の秘境100選)
少額制問題。水野さん大変かを書け(小学生問題。水の三態変化を書け。)
何か父さん臭い時がある(何かと胡散臭い時がある)☆
胸囲ないもんね。ゴメン〜!(今日居ないもんね。ゴメン〜!)
老いて枯れた感じだ(置いてかれた感じだ)☆
あの人猛獣役になったんだって(あの人もう重役になったんだって)
裸のままですけど、放送しないんですか?(裸のままですけど、包装紙ないんですか?)
肋骨食って下さい(6個作って下さい)
おれは鹿になった(おれ麻疹になった)
漁解禁よウニお願い(了解金曜にお願い)
新宿は謎の郵便局(新宿花園郵便局)
私魔性(渡しましょう)
今日中に強盗見学できます(今日12号棟見学できます)
豚以下集う(部隊活動)☆
蚊割ると黄なんだよ(変わる時なんだよ)
職辞し田植え出来てください(食事したうえで来てください)
ふんわり祖父と間食が楽しめます(ふんわりソフト感触が楽しめます)☆
恋人立ち退き説(恋人たちの季節)
口臭か胃の出血を確認してください(講習会の出欠を確認してください)
あなたの小鳥怪死体(あなたのこと理解したい)

たぶん偶然ではなくウケねらいで作ったものが多いのだろう。若干無理があるものもある。(うっかりワシが笑ってしまったのは☆印)

写真は意味なし。