2008/07/05
音 夏の夜の夢?
夜10時ぐらいだったろうか、外から歌が聞こえてくる。ワシの部屋は4階で大通りに面しているので、普段は酔っぱらいの叫び声やら歓送迎会のバンザイやら何かと騒がしい。その歌声はあまりに見事なので、はじめは何かの宣伝カーなのかと思ってベランダに出てみた。するとさらに歌声はハッキリ聴こえてきて、その方角には白いワイシャツを着たサラリーマン風の男性が4人、普通に家路へ向かう会社員のようにカバンをもって一塊になって歩いていた。
確かにその人たちが歌っている。男声四重奏なのか、聴けば聴くほど素晴らしい。完璧なハーモニーとよく通る声がビルに反響して、まるでコンサートホールで聴いているような錯覚にとらわれてしまうし、目を閉じれば20人くらいで歌っているように聴こえるほど完璧だ。
そのままワシの部屋の前を通り、大きな交差点までいって歌は終わったようだ。おそらく素人じゃないだろう。しかしなぜこんな場所で、しかも歩きながら歌っていたのかはわからないが、アイスコーヒーを片手に、しばし“熱帯夜の無料コンサート”に酔いしれてしまったワシだった。
写真はイメージ
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