2001年日本/R-15指定/★★★★★★6点
坂東眞砂子の同名小説の映画化。四国の山奥にある村を舞台に、「狗神」の血筋を受け継いだ坊之宮家とそれを忌み嫌う村人たちの閉鎖的で陰湿な関係。先祖祭りが近づいたある日、小学校に赴任して来た若い教師を巻き込んで、物語はますます暗く異常な淫靡(いんび)さを増していく。
暗いですねぇ、いやらしいですねぇ、怖いですねぇ、狂っていますねぇ。べつに妖怪変化が出て来て暴れ回るという話ではありません。全体を通して演出やカメラワークが見事です。さらに天海祐希を始めとする役者さんたちの演技が真に迫っていてありえない現実味があります。特に天海祐希さんが、始め老いた姿で出てくるのですが、だんだんと若返っていくあたり美しくも妖艶です。
一度ではちょっとわからないところもあるかもしれませんが、それはそれで観た人と話し合うか、どこぞの映画サイトで質問すればいいんじゃないでしょうか。横溝正史のシリーズを現代版に置き換えたような印象をうけました。ラストにももう少し厚みを持たせてほしかった。
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