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2008/09/07

猫とベランダと統計



「猫はビルの何階から落ちでも大丈夫」なんてことを自信をもっていっている人がいたが、んなことはない。猫だって3階以上から落ちればほとんどの場合ただでは済まない。そりゃ人間よりは怪我や死亡する割合が低いのは確かだが、猫がベランダから落ちて怪我をした話は検索すればいくらでも出てくる。猫はタンスや塀の上から普通に飛び降りたりするし、アリやクモのような小さいものが平気なんだから猫も大丈夫という間違った解釈をしている人も少なくない。

ではなぜ、アリやクモは大丈夫で猫や人はダメなのか。これは質量と粘性摩擦の関係で物理学になってくる。質量が小さく軽いものは空気との粘性摩擦の割合が大きいのだ。そのため、どれほど高いところから落下しても死ぬほどの速度にならない。ためしに捕獲したゴキブリをコンクリートの上におもいっきり叩き付ければ、そりゃもうゴキブリだって瀕死だ(そもそも素手で触れないが)。

もう一つの理由として、引力によって下に向いた運動エネルギーは質量に比例するということも重要だ。たとえば、ビー玉をビルの5階から落としてもほとんど割れないだろう、しかしビー玉の直径と同じ厚さを持ったガラスの花瓶を落とせば粉々になる。これは地面に着いた瞬間、花瓶の一点に落下のエネルギーが集中するためで、大きければ大きいほど結果は見えている────────あぁ、もっとわかりやすいたとえを思いついた(くどい)。コンニャクだ! 1センチ角のコンニャクと1メートル角のコンニャクをビルの10階から落として見てくれたまえ。どうだ、想像しやすいだろう。

とまあ、統計の話をするつもりだったが、長くなってしまったので次回にします。

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