2007年アメリカ・ドイツ/★★★★★★★7点
お金持ちの会社社長が妻(美人)の浮気を知り銃で撃ってしまい(ここでは死なない)浮気相手の警部に現行犯逮捕されるが裁判で担当になった検事の善戦虚しく証拠不十分で無罪となり納得いかない検事が最後にやっと完全犯罪を崩す糸口を見つけるが・・・・
ハンニバルをほうふつとさせる知的な異常者の役をアンソニー・ホプキンスが見事に演じています。犯人でありながら不敵な笑みを浮かべつつあの瞳に見つめられると「お前が正しい!」とさえ思ってしまって、つい応援したくなってしまいます。「世界最速のインディアン」のような人なつっこい老人をあれほど自然に演じてみたり、とても同一人物とは思えない役幅の広さです。
裁判の焦点は「犯行に使用した銃がない」という部分で、ちょっとしたトリックなのにこれがわかりません(少なくともワシはわからなかった)。そしてもう少し追いつめられるかと思いきや(自分で勝手にシナリオまで作ってしまったワシ)わりとあっさり無罪になってしまいます。
でも、それだけで終わってしまっては映画にならないので、そこはもう一転してくれるわけですが、犯人の言い分は「一度裁かれた裁判はもう行われない」というのと、検事は「同じ事件じゃない」というわけです。これ以上はネタばれになってしまいますので、書けませんが、鶏が先か卵が先かという話で、何となくまだ犯人に分がありそうな気がします。(結局、彼がやったという証拠にはならない)
愛する妻に裏切られた男の悔しさ、嫉妬、プライドを“演技なき演技(演技に出さずに感じさせる)”で表現していたアンソニー・ホプキンスに+1点。
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