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2008/09/13

脳の老化



もの忘れが激しい。3歩あるくとなぜ立ち上がったのか忘れてしまっていて途方に暮れてしまう。座ればまた思い出すのでいいのだが、脳も老化してきたらしい。どうでもいいことだが覚えているはずのムービースターの名前とかが出てこないときはかなりキモチ悪い。

東大名誉教授の養老孟司氏によると、人の行動や考え方は脳の入出力から成り立っていて、起こった事象(入力)に対して神経細胞が興奮するという。その伝わりかたが記憶であり、それを元に行動(出力)しているらしい。入力があると◯━◯━◯━◯━◯こんな感じで、シナプスだかニューロンだかが出て興奮を伝達するのだそうだ。

群衆の中に裸同然のおねえさんをポンと置いたら、それを見て興奮するやつがいる。「おい、見てみろよ」と側に入るやつに興奮を伝える。「ワオー」「スゲー」と興奮が広がっていく。ただし、群衆の中には老人だったり子供だったり特に興奮しない人もいるだろう。それではイケメンを置いてみよう。興奮の伝わりかたが違うはずだ。じゃ、観葉植物ならどうか。変哲のないイスならどうだろう。それぞれ伝わりかたや広さが違うだろう。

そんな感じで五感から入ってきた情報が瞬時に細胞に伝わり、その伝達パターンが「記憶」になるというのだ。当然ありがちな事象(洗濯物を干すとか)はパターンが希薄なのですぐ忘れる。人の名前にいたっては、ノーテン・カチワールとか衝撃的な名前でもないかぎり最も忘れやすいはずである。

ではなぜ最近のことを忘れて、幼少の頃の出来事はいつまでも覚えているのか。ワシが思うに子どもの頃はまだ蓄積されている情報が少ないので意識の奥のほうに記憶されているんじゃないだろうか。たとえば空のバケツに雫を垂らせばスムーズに溜まっていく、が、長い年月をかけていっぱいになってタプタプの上に垂らすと、いくらか先の分がこぼれる。それでも底のほうに溜まっている水には影響はない。(へんなたとえだ)

ハードディスクだってそうだ。初期化したものに最初に書き込んだ情報はなかなか損なわれないが、消したり書いたりしているうちに断片化してくる。断片化して不具合が出るのはおそらく頻繁に読み書きした部分だろう。最初に書き込んだ情報はそのまま残っているはずだ。だだし、最初の情報も取り出せないほど断片化したら、それはもう終わりだ。死を意味する。

老化して断片化した頭は、ノートン先生にかかるしかないなぁ。あーハードディスクを増設したい。なんていいながらキアヌ・リーブスのJMを思い出してしまうあたり、やっぱり古いことは忘れない。

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